肥満自体が遺伝するわけではなく太りやすい体質が伝わってしまうのです
太った体型をしている両親を持ったり、どちらか片親でも太っている場合にはその子供は将来肥満になりやすいという噂を聞いたことがある方も多いと思いますが、実際にはそのようなことはあるのでしょうか。
両親のどちらもが標準よりも太っている場合には約70%で、片親の場合には40%から50%が太ってしまうというアメリカの研究結果が出ており、太りやすい家系があるということはよく知られています。
しかしあくまで太りやすい家系というだけであって、肥満自体が遺伝するわけではありません。
太ってしまう大きな原因に、人よりも体脂肪を貯めやすい体質であったり、人よりもエネルギーの消費量、基礎代謝が少ないということが挙げられます。
ですから親から子へ伝わるのはこの体質であり、太ること自体が伝わるのではありません。
太りやすくなってしまうことには遺伝子というものが関係しており、代表的なものにはベータ3アドレナリン受容体というものとobという2つがあります。
アドレナリンには体脂肪を蓄えることを抑制し、燃焼させる働きがあり、ベータ3アドレナリン受容体にはアドレナリンの働きを伝える作用があります。
しかしこの機能が正常に働かないことで一日の消費エネルギーが少なくなり、太りやすくなってしまいます。
一方のobというものは、食欲を抑制する作用のあるペプチドを作るものです。
obが正常に働いていれば過食してもこれ以上食べられないと抑制作用が働くのですが、obが変異してしまうとレプチンが作られずに食べ続けてしまい太ってしまうのです。
これらの遺伝子が関係して親から子へ太りやすい体質が伝わってしまいます。
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